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麒麟では? 洞察 本能寺の変5

歴史
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 本編「麒麟がくる」は光秀が足利将軍に拝謁できてしまうシステムなんかも学習できちゃってテンション上げ上げ。ところが、ここへ来て大変な問題が勃発!
 大河ドラマは、基本50話ぐらいですが、今年は東京五輪開催の年なので開催期間中の放送は中断して44話の設定。ところが、その東京五輪がまさかまさかの延期となってしまい『麒麟がくる』統括部門では、
 「いきなり、6話分も増やせるか!」
 あわてふためいているらしいです…………
 で、1回違うの挟んじゃったけど前回は………秀吉が信長はもはや、利用価値ナシどころか目の上のたんこぶでしかないッ………と光秀をそそのかして本能寺を襲撃させたところまで書きましたね。
 そう……邪魔だからといって松永久秀や荒木村重のように謀反を起こさないところが秀吉のインテリジェンス。ライバルの光秀にやらせて、その光秀を謀反人として討伐して織田家を簒奪。
 ………まさに秀吉マジック !!  その舞台裏では黒田官兵衛蜂須賀小六ら腹黒ブレーン連中の諜報力が神がかり的に発揮されたのだろう……。
 むろん、秀吉にとって織田家の簒奪など通過点​。さらに上を目指すのなら朝廷や他大名、民衆に向けて「善人の秀吉 裏切り者の光秀」をアピールする必要がある。
 それが御伽衆の大村由己に書かせた「天正記」や「推任退治記」だった。内容はもちろん……ノンフィクションと見せかけた秀吉善人フィクション………。
 その上、信長の葬儀を養子にもらった信長の四男、秀勝を喪主に据え、金に糸目をつけない荘厳な演出で執り仕切るなど、この時期の秀吉の権力・権威づけに手ぬかりはない…………なんせ出処が名もなき​水呑み百姓​だから、この手の小細工を打たないとナメられてしまう。
 その一方で………光秀や重臣の明智秀満、斎藤利三、織田信孝といった敗者の真実や無念さを記した書状や日記、和歌などもたくさん存在しただろう。つまり………本能寺の変勃発直後、信長の死は謎でもなんでもなかった…………。
 が! 今日でも「桜を見る会」や「森友学園」問題に見られるように権力者がその権力を維持継続していくために証拠となる資料その他を隠滅、隠蔽、改ざんしているのだから、1582年当時でも同じこと。いや、むしろ当時は警察も刑法もないわけだから、権力のある “ 容疑者 ” が事件の真相を謎にすることなど安倍晋三の取り巻き連中が羨むほど、たやすい事………。
 かくて、“ 本能寺の変の真実​=秀吉の詐欺謀略を記した一次史料(リアルタイム史料)は没収・焼却処分の重点対象に………サルの一声で………​
​ これが戦国好きには、お馴染みの小和田哲男先生が言うところの「歴史はイコール勝者の歴史になりがち。もっと敗者の研究に重きを置かなければ、本当の歴史は見えてこない」…………というところだ。​
​​ そしてこれが、このテーマの初回に問いかけた「織田信長ほどの大人物が殺害されたというのに、なぜ明智光秀の動機が謎なのか? 史料が存在しないのか?」………という問いかけの解答である。​​
 ​この​永遠の謎化 ” 完遂に水面下で奔走したと思われるのが、後の五奉行に名を連ねる………続きは次回6にまわしますか。
「麒麟がくる」本編で池端先生がどんな本能寺や最終回を描いてくれるのか予測を交えながら………​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

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